EnglishIRC 横浜国立大学 学際プロジェクト研究センター / Yokohama National University, Interdisciplinary Research Center

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 渕脇 大海 Ohmi Fuchiwaki

   職名:特任教員(助教)平成24年から工学研究院准教授

   専門:自走式精密位置決め機構、圧電アクチュエータ、電磁アクチュエータ、
     マイクロマニピュレーション

   連絡先:

   居室:工学基礎研究棟、学際プロジェクト研究センター201室

   詳しい研究内容は研究室HPをご覧下さい

 

 

■研究テーマと概要■

 

 今日、半導体、細胞処理、MEMS、携帯機器に見られるように、小型化かつ複雑化する装置を組み立てるために、精密作業に要求される機能は、多様化し、精度も高くなっている。これまでの精密作業システムは,従来の据え置き型の精密位置決め装置を用いて,各種作業機器の位置決めを行っている1).要求される精度が高いほど、剛性を確保し、各種の除振装置を付加するため、装置が大型化する。その結果、コスト、資源、設置スペース、消費エネルギーが増大し、さらに、品種変更ごとに、専用装置が必要となり、少量多品種に対する柔軟性が低くなる。図1に本プロジェクトの研究課題の一つであるインテリジェンス・マイクロロボット・ファクトリの構想図を示す。本研究では、従来の精密ステージの動作を拘束していた精密ガイドを取り払い、超精密小型ロボットにより作業領域全域に位置決め機能を解放することで、システムの柔軟性が飛躍的に増大すると考えている。さらに搭載する精密機器の交換や複数台での協調作業により,実施できる複合微細作業の種類が飛躍的に増大する可能性があると考えている.

1Intelligence Micro Robot Factoryの構想

 

(1) 超精密ホロノミック自走機構の開発

これまでに,図2、図3で示されるようなXYθに独立な移動自由度を有するXYθ小型自走機械を提案し,全方向への並進動作や任意点での回転動作が可能であることを示した.これまでに25nm以下の精密位置決めを実現している。さらに,図4、図5に示すようにCCDカメラを用いて動作補正を行うシステムを開発し、経路長に対し1%の精度まで動作補正できることを確認した3)4)

 


2. XYθ小型自走機械と駆動パターン

3-1. 0.7μmステップ動作

3-2. 25nmステップ動作

 

1nmオーダーの位置決め装置の開発

本研究課題では、本機構にnmの位置決め装置を搭載し、二軸の超精密位置決め機能を付加する。使用するセンサーは、光学式のリニアエンコーダである。図6のように、センサーを三軸に設置することで、XY、Δθを計測する。この装置を付加することで、作業平面の任意の位置で超精密位置決めが可能となる。

2.機構改良

 耐久性向上のための機構改良を行う。具体的には、永久磁石を付加し、電源をOFFにしても、床面に吸着できる機能を付加する。圧電素子と電磁石の取り付け治具を二枚バネにすることで、柔軟な四点設置を可能にする。

3.動力学解析

 簡易力学モデルにより、三軸の動力学解析を行う。周波数、バネ定数、電磁石の質量、などの物性値を調整することで、現在の二倍の高速移動を実現することを目標とする。




4 補正機能付き広域誘導システム

図5-1 前後左右の補正結果

図5-2 その場回転の補正結果

図6 二軸(XYΔθ)のnm位置決めシステム

 

 (2) インテリジェンス・マイクロロボット・ファクトリ

図7にこれまでに開発した細胞処理システムの構成図を示す。このシステムでは、ピペットの局所流動を利用した細胞の精密回転(図8)、小型ポンプによる細胞の回収・供給・吸着を実現している。また微小接着剤を塗布する装置の開発も行った。図9に、精密小型部品の組み付けシステムを示す。ロボットに小型のマニピュレーターを組み込み、21自由度かつnmの分解能を有するマニピュレーションシステムを開発した。全体のサイズは直径20cm、高さ10cm程度である。

本研究では、まず始めに細胞処理システムへの応用を検討している。

 図10に応用例を示す。トランスジェニックマウス、ノックアウトマウスなどの研究では、一度に数100個のマウス卵子を処理する必要がある。従来法では、シャーレ内に散らばった卵子を探して処理するが、ロボットに搭載したポンプにより卵子を予め収集しておき、作業エリアにピンポイントで供給する。作業エリアでは、ピペット振動による局所流動で、卵子を渦の中心に誘導し、同時に姿勢制御を行う。処理が成功した卵子は、回収用のポンプに取り込まれ、失敗した卵子は、下方へ捨てられる。一連の作業は、画像フィードバックにより半自動化する。ロボットはそのまま培養室用のシャーレへ卵子を配列し、培養室へ搬送する。一般的な顕微作業だけでなく危険なウイルスの処理に有効と考えている。


図10 多機能細胞処理システム

7 三台による顕微授精システム(倒立顕微鏡)

8 卵細胞の多軸制御の様子

9 微細部品組み立てシステム

 

 

 

(3) μmサイズのマイクロアクチュエータ・マイクロロボットの研究開発

μmサイズのアクチュエータ、マイクロロボットの開発を行う。




 

■主な公表論文■

 

研究室HPをご覧下さい。